植物園の横でみた中年女性

ひとつきほど前のこと。
札幌市にある植物園に差し掛かる横断歩道を手前で待っていたら前方に自転車にのった中年女性がいた。植物園のフェンスからはみ出した草木の葉を手前に引き寄せ、匂いをかいで、「はあ」と信号一つ隔てた私に届くほどの大声でため息(呼吸?)をしている。信号が変わったが彼女は気がつかず、何回もその行動を繰り返している。わたしも信号の青を無視して、こちら側からその姿をみつめた。

やがて、彼女は信号もしくはわたしの視線に気づき、乱暴に手にした葉を押し戻すと私の横を猛スピードで駆け抜けていった。