取り返し

終日サーバセンターで作業。5階の喫煙コーナーから、公園らしき深く広い緑を眺める。
胃のあたりや、肋骨が締め付けられる。5月の取り返しのつかない、この景色に、自分の取り返せなさを、白々と見せつけられたからだ。
こうしてわたしが胸の痛みに耐えている間にも、宇宙は広がり、原子核は崩壊し、現在は過去となっていく。五感の全てを駆使しても、感知しえない。その取り返しがつかない何かを。