京阪

朝、一時間寝過ごして、ゴルフはあきらめスペイン語を聞いて家を出る。

普段乗らない準急に乗り、横に親子連れ。

4、5歳か娘は難聴らしく母親が手話で話しかける。

iPhoneを見せながら、これは何?おしりピカピカ。
娘はしばらく考えて、可愛らしい穏やかな声と小さな手話でホタル、と答えた。

親子の姿を見ている内に、どうにも我慢出来なくなり、京橋の手前で声をかけた。「可愛らしいお子さんですね。」

母親は少し驚いてから、ありがとうございます。と答え、それから娘に伝えてくれた。

おじちゃんが○○ちゃん可愛いいって。娘は頭を抱え込むような仕草をし、母親の「ありがとう、は?」に、また小さな声と手話で、ありがとう、と答えた。

ね。生きていれば、たまにこんな、ご褒美がある。